存在を認めること

ある方が入所している施設に面会に行きました。名前と顔が一致しない失認の状態ではありますが、私のことは、聞き覚えのある名前と続柄とで理解はでき、”知り合いが来た”という認識はありました。とても喜んでくれて、表情豊かに話をしてくれました。

会話する中で気になることがあり、施設担当者に血縁の方について伺うと「すれ違っているかもしれませんが…お目にかかっておりませんね…」と話します。頻度は不明ですが、どうも近しい親族は面会に来ていない様子が伺えました。ご本人も、親族が面会に来てくれることを待ち望んでいるようです。

自分を自分として認めること

自分の存在を他者が認めてくれること

生きている証として大事にしたいことだとあらためて思っています。面会の後、何とも言いようのない寂しさや虚しさを感じながら帰路につきました。道路沿いのイチョウが徐々に紅葉し、いつにも増して綺麗に見えました。

自動保存を表示